家族性高コレステロール血症
コレステロールが高い方の中に、遺伝的にコレステロールが高くなる家族性高コレステロール血症の方がいらっしゃいます。
家族性高コレステロール血症は、早期に診断してきちんとコレステロールを管理すれば大丈夫ですが、気付かずに放置すると若い年齢で心筋梗塞を起こして突然死する場合もある大変危険な病気です。特に症状はありませんので診断されていない場合も多く、世界的に問題となっています。当院では家族性高コレステロール血症の早期診断に取り組んでいます。
コレステロールを高値のまま放置していると、コレステロールが徐々に血管壁に蓄積して血管の壁が厚くなり、その分血液の流れる血管内腔が狭くなる動脈硬化が進行します。動脈硬化が進行すると最終的には血管が詰まってしまう心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
家族性高コレステロール血症の方は生まれた時からコレステロールが高いために、同じ年齢でも成人してから徐々にコレステロールが高くなった方と比べて高コレステロールに血管がさらされている期間が20年以上長いことになります。そのために若い年齢で心筋梗塞などの疾患を発症します。コレステロールの治療をしないと男性30歳代、女性50歳代から心筋梗塞を発症してきます。若い年齢で急死する方はこの病気の方が多いといわれています。
家族背高コレステロール血症の特徴はコレステロールが非常に高いこと。特に悪玉のLDLコレステロールが180mg/dlを超えていたら要注意です。また、ご両親、ご兄弟にコレステロールの高い方が多かったり、男性55歳未満、女性65歳未満で心筋梗塞を発症した方がいらしたりする場合もこの病気である可能性が高まります。
また、この病気ではアキレス腱にコレステロールがたまって太くなるのも特等の一つです。また、皮膚にコレステロールが溜まって盛り上がる黄色腫ができることもあります。眼瞼、手背など様々な所にできることがあります。眼では黒目の外側近くがリング状に白く縁取りしたようになる角膜輪ができることもあります。
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